親がアルコール・ギャンブル依存の場合、子どもが自分を守るためにできること
家庭の中にアルコールやギャンブルの問題があると、子どもは知らないうちに多くのものを背負います。
空気を読むこと。
怒らせないこと。
機嫌を悪くさせないこと。
そしていつの間にか、「これは自分のせいかもしれない」と思い始めます。
でも、最初に伝えたいことがあります。
親の依存は、あなたの責任ではありません。
依存がある家庭で起こりやすいこと
アルコールやギャンブル依存がある家庭では、日常が予測しづらくなります。
- 昨日は優しかったのに今日は怒鳴る
- お金の心配が絶えない
- 約束が守られない
- 家の中の空気が常に緊張している
子どもは安心よりも「警戒」を先に覚えます。
そして多くの場合、子どもが“感情の調整役”になります。
本来守られる側であるはずなのに、家を壊さないために必死になる。
それはとても自然な反応です。
でも、それは子どもの役割ではありません。
なぜ子どもは自分を責めてしまうのか
依存のある家庭で育つと、こんな考え方が生まれやすくなります。
「自分がもっと良い子だったら変わったのではないか」
「自分が我慢すれば丸く収まるのではないか」
これは弱さではありません。むしろ、家族を守ろうとする強さから来ています。
しかし、ここにひとつの落とし穴があります。
他人の問題は、どれだけ努力してもコントロールできない。
依存は、その人自身が向き合わなければ変わりません。
子どもが背負えるものではないのです。

いわゆる「アダルトチルドレン(AC)」という考え方
こうした家庭環境で育った人について、心理学や支援の現場では
「アダルトチルドレン(Adult Children / AC)」という言葉で説明されることがあります。
これは医学的な正式診断名ではありませんが、機能不全家庭で育った経験が、
大人になってからの考え方や対人関係に影響を残すことがある――という捉え方です。
たとえば、次のような傾向が語られることがあります。
- 自分を過度に責めてしまう
- 人の機嫌や空気を優先しすぎる
- 安心よりも緊張のほうが「慣れて」しまっている
- 助けを求めることに罪悪感がある
大事なのは、これらが「欠陥」ではないということです。
それは、子どもが生き延びるために身につけた“適応”です。
そして適応は、必要がなくなれば、少しずつ手放していくこともできます。
自分を守るためにできる3つのこと
① 「親の問題」と「自分の価値」を分ける
親の不安定さは、あなたの価値とは関係ありません。
怒鳴られたからといって、あなたが劣っているわけではない。
家庭の問題と、自分自身を切り離して考えることは、とても重要な心の防御になります。
② 家の外に“安全な場所”を一つ持つ
学校、図書館、部活、友人の家、あるいは趣味の世界。
家の外に「安心できる場所」を一つでも持てると、心の負担が大きく変わります。
私にとっては車が、その一部でした。
ただし重要なのは、それが「依存」ではなく「拠り所」であること。
現実から逃げ続けるためではなく、
自分を整えるための場所として機能させることが大切です。
③ 信頼できる大人に話す
先生、親戚、カウンセラー、あるいは友人の親でも構いません。
家庭の問題を外に話すことに罪悪感を覚える人もいます。
でも、助けを求めることは裏切りではありません。
あなたが壊れないための行動です。
日本におけるギャンブル文化と距離の取り方
日本では、パチンコは非常に身近な存在です。
駅前にあり、広告も多く、娯楽として広く受け入れられています。
しかし、金銭面だけでなく、時間や精神的エネルギーを奪う側面もあります。
問題は「存在」ではなく、それに支配される状態です。
文化として理解することと、距離を取ることは両立できます。
私が後になって気づいたこと
子どもの頃、私はどこかで「自分がもっと頑張れば変わる」と思っていました。
でも大人になって分かったのは、親の人生と、自分の人生は別だということです。
家庭環境は選べない。
でも、自分の未来は選べる。
それに気づけたとき、初めて本当の意味で自由になれました。
最後に
もしあなたが今、不安定な家庭の中で必死にバランスを取ろうとしているなら、
どうか覚えておいてください。
あなたは悪くない。
あなたは十分に頑張っている。
そしてあなたの価値は、家庭環境で決まらない。
未来は、必ず自分の手に戻ってきます。

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